俺、バカだ……。
俺はこんなにも、素敵な仲間に囲まれてるっていうのに。
今の今まで、本当の意味で気づいてなかった。
「だって、俺も石塚のことを好きな1人だし?」
ぶっきらぼうな言葉で、照れながらもそう伝えてくれた。
尚也……。
桜蘭ちゃん……。
咲希ちゃん……。
みんな、こんな俺を受け入れようとしてくれる。
どんなに自分が辛くても、助けようとしてくれる。
きっと、怖いのはみんな同じなんだ。
行動するかしないかは自分次第。
それなら俺も、誰かのために。みんなのために。
いい加減、前を向こう。
「尚也……っ」
ダメだ。早く止まれ、涙。
いくら男子の前だからって、泣くなんてかっこ悪い。
でも、そんな思いとは裏腹に俺の頬はどんどん涙で濡れていく。
こんなはずじゃ、なかったのに。



