怒ってたんじゃないの?
俺のこと、裏切り者だって思ってたんじゃないの?
だって、俺さえいなければ。
尚也は今も幸せなままだったはず。
俺が尚也の幸せを壊したも同然なのに。
それなのに、なんで尚也はこんな俺を認めようとしてくれるの?
「でも、俺は尚也にひどいことをした……」
ずっと言えなかった、本音。
胸の中で引っかかっていた、後悔。
きっとそれは、尚也への気持ちだと思うんだ。
罪悪感なんかじゃない。
大切な友達を傷つけてしまったことへの悔しさだったんだ。
「俺さえいなければ、誰も傷つけなかったのに……っ」
ずっと繰り返していた葛藤。
俺がいたから。
俺のせいで。
俺さえ、いなければ。
きっとみんな、今も幸せだった。
みんなの仲が崩れることだってなかったのに。



