「ごめん……。尚也、俺……っ」
「俺は!」
俺の言葉を遮って、尚也は叫ぶ。
その声は屋上から青空へ響いていった。
「桜蘭に振られた!」
え、なんでそんなこと……。
自分で自分を傷つけるようなことを、なんでしようとするの?
無理に叫ばなくたっていいだろうに。
そんな、認めるようなことなんてしたくないはずなのに。
「それって、桜蘭は俺より石塚を選んだってことだろ」
「そ、れは……」
何も言えなかった。
確かに、そう言われたら何も言い返せない。
謙遜して否定するのも尚也にとって失礼だし。
認めるのだって複雑な気持ちになる。
「いいじゃん。そんな石塚のことが好きな人だっているんだから」
え……?
きっと責められると思ってたのに、尚也から出たのは意外にも励ます言葉だった。



