「俺さ、今も後悔してるんだ。咲希と別れたこと」
え……?
声には出さないけど、一瞬にして俺の心の中は不安と動揺でいっぱいになった。
それじゃあ、尚也は。
やっぱり何か理由があって咲希ちゃんと別れたってこと?
もしその “ 何か ” がなかったとしたら。
今も、咲希ちゃんと付き合ったままだった?
「桜蘭とも、あんな別れ方で良かったのかな、って」
尚也はどんな気持ちでその選択をしたんだろう。
2人に何があったのかはわからないし、きっと聞いちゃいけないんだと思う。
でも、どんなに苦しかっただろう。
俺は辛いとき、傍にいてあげられなかったんだ。
そう思うと、悔しさが次から次へとこみ上げてくる。
俺は……大切な友達が傷ついてるのに声すらもかけられなかった。
そんなの、友達失格じゃん。
相手のことを思ってるフリして、全然わかってなかった。



