「……ごめん。その気持ちには応えられない」
そう言った瞬間、桜蘭ちゃんの顔がみるみる歪んでいくのがわかった。
────あぁ、やってしまった。
俺はまた、誰かを傷つけたんだ。
大切な友達、好きな人だけじゃなくて。
俺を好きでいてくれる人までも。
桜蘭ちゃん、ごめんね。
本当にごめん。
こんなに俺のことを想ってくれてるのに。
「……ん。わかってたけど、こう実際に言われると辛いね……っ」
本当なら、すぐに抱きしめて、慰めてあげたい。
でも、振った俺にそんな資格はない。
それに、俺なんかが触れたら。
ガラスのように繊細な桜蘭ちゃんの心が、壊れてしまうような気がして。
「これから……っ、尚也と話すんでしょ」
まっすぐに、また何かを伝えようとする桜蘭ちゃん。



