被害者のフリして、俺が1番の加害者じゃん。
咲希ちゃんのことも、尚也のことも、桜蘭ちゃんのことも。
傷つけていたのは、俺だったんだ。
……全部、俺のせいだ。
それきり2人の会話は終わり、何事もなかったかのように席に着く音が隣から聞こえる。
でも、尚也は違った。
もうすぐ5時間目が始まるというのに、フラフラと立ち上がった。
クラスのみんなは、不思議そうに尚也を見ている。
俺も、座ってちゃいられない。
「尚也……っ」
急いで廊下に出ていった尚也を追いかける。
でも、名前を呼んでも振り向きもせず、尚也は歩き続ける。
どうしたの、尚也……。
「……今更、なんだよ」
そして急に立ち止まって言葉を発したかと思えば。
俺の目には、希望の光なんてないような暗い顔をした尚也が映った。



