その視線の先に映るのは─────まさか、咲希ちゃん?
でも、なんで?
別れたんでしょ?
自分から振ったくせに、咲希ちゃんを傷つけたくせに、なんで……。
ふと、尚也と目が合った。
「な、お……」
言いかけて、慌てて口を塞ぐ。
目の前には咲希ちゃんがいるのに、尚也と話なんてしたらダメだ。
不思議そうに顔を覗き込む咲希ちゃんに、「なんでもないよ」と言う。
そのまま手を振って、咲希ちゃんとは分かれた。
俺の向かう先は、1つしかない。
「尚也」
俺を見下ろす冷たい視線が突き刺さる。
一体その目には、何が見えてるんだろう。
「何」
発された言葉は短く、ぶっきらぼうだった。
でも、その中に寂しさを感じたのは、俺の勘違い?



