「だから、待ってて?そんなに時間はかからないから」
え?
私の耳が確かなら、「待ってて」って聞こえた気がする。
「……大事な話があるから」
そんな真剣な顔で言われたら、断れるわけないよ。
そんな思いは言葉にはならず、私はただコクリとうなずく。
話ってなんだろう。
きっと昨日のこと、だよね。
尚の口から何が語られるのかはわからないけど、私なりに覚悟を決めておこう。
何があっても支えられるように。
尚が辛いとき、そばにいられるように。
「わざわざ、ありがとう」
その言葉はすんなりと出てきた。
私に気をつかって、わざわざ来てくれたんだよね。
そんな尚の優しさは、昔から見てる私が1番知ってる。
きっと、ここにいる誰よりわかってる。
今はわからないことだらけだけど、尚が頑張ってるんだから。
だから私だって。
「……頑張らなくちゃ」



