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「ほら、着いたよ」


逢坂くんに手を引かれ、私はとある神社へとやってきた。


私と2人きりで行きたかった場所って、もしかしてここなのだろうか。


状況が飲み込めないまま、奥へ奥へと嬉しそうに小走りで向かう彼の姿をただ見ているばかり。


「どうかした?」


「あ、ううん…なんでもない」


なんで今日?


なんで私?


たくさんの疑問に答えを探す暇もなく、私も逢坂くんの方へ向かった。


だけどその時、私はあることを思い出す。


「確か、三枝くんが一寸成就になった場所も神社だったような…」


あごに手を当て、考えるようにつぶやくと、逢坂くんが振り返り答える。


「そうだよ、一寸成就について何か分かるかと思ってね。ここは遠縁神社」