「なあ、お前いつもああなの?」 二階の自室に着いた瞬間、胸ポケットからひょっこり顔を出した三枝くんは、私のほうを向いてそう尋ねた。 「ああ、って?」 「本当は友だちがいないってこと、家族に言ってないわけ?」 三枝くんの一言で、きゅっと胸がきつく苦しくなる。 そんなに親しくなかったはずの彼にも、もう見抜かれてしまった。 「言えるわけないじゃん…絶対悲しむから」 「ふーん」 優しくて、いつも笑顔なお母さん。 そんな彼女の表情が、暗く染まってしまったらと思うと、また胸が絞まる。