「ハッ!」
掛け声と同時にほのかは正面から拳を女に向けた。
「甘い」
女はふわりと拳をよけると、ほのかの両手を握りしめた。
そして、ほのかの足をけろうとしたその時、
「お姉さ〜ん!」
かけるが飛び込んできた。
女の胸に飛び込もうとしてきた。
「愛人!」
女は手をほのかの手を離し、かけるの
方を見て、かけるにだきつく。
「……!」
かけるが飛び込んでこなかったら
どうなってただろうかとほのかは考えていた。
でも、あの動きは只者じゃない。
試合を続けると、きっと、負ける事はわかった。
「先行くわね!」
ほのかは方向を帰ると、スタスタ
学校の方へ向かっていった。
(ほのか……?)
何となく、かけるはほのかがなんでいったのか、
気になった。
「待てよっ。」
ほのかの肩を掴む。
「やめてよっ。
遅刻しちゃうじゃない。」