「愛人!(あいれん!)」
どこからともなく、声がした。
上からだ。見ると、女の子が
落ちてくる。
ずしゃっ
女の子はちゃんと、着地したがかけるは地面に
めり込んでいた。
「愛人!大丈夫か!」
中国人だろう、少し、早口で発音がおかしい
日本語をしゃべっている。
それはともかく、すっごい美人だ。
髪の毛は腰まであって、耳の少し上くらいに両方、
花をつけている。
「あ、い、れ、ん……?」
ほのかはびっくりして、腰を下ろしていた。
その瞬間、
「ちょっと!愛人ってどういう事!
愛人って恋人とかそういう意味でしょ!
また、私を裏切ったの!」
かけるの首元をつかんで、
グラグラとかけるをゆらす。
「何するか!」
ほのかの手を女はつかんだ。
「あんた、やる気!?
いいわよ、こー見えても、柔道習ってんだから!」
ほのかは構えをした。