『紫苑…?』 急に腕を引っ張られて困惑する。 「……のッ……な。」 『…え?』 紫苑、声を出そうとしてる? 途切れ途切れの言葉を必死に聞き取る。 「…の、あ……く…な…ッ!」 悲しそうな顔で訴えている。 聞こえたのは多分… 「信歩、行くな」 紫苑の気持ちが真っ直ぐに伝わり、 答える代わりに笑顔で手を握りしめた。