それっきり、紫苑は何も語らなかった。 『…別人みたいだったな……。』 紫苑はいつも優しくて、笑ってた。 でも…さっきは誰も近寄る事を許さない 『白夜叉』だった。 優しい紫苑にそんな通り名不釣り合いだなって 思ったのに今になって納得出来てしまった。 ピンポーン♪ 重い空気の中、似合わないベルが鳴った。