だけど、それはきっと“嬉しい”とか“楽しい”などの微笑みではなく、ただ“悲しい”と言うような笑だった。 「紗綾」 その笑は、とても綺麗なもので胸が痛むようなそんなものだった。 手を伸ばし、紗綾の頬に手を添える。 「悠」 すると紗綾もまるで俺の体温を感じるかのように、目を閉じた。 いつからか伸ばし始めた髪の毛が、手に触れ少し擽ったい。 「どうしたの、紗綾。変だ」