幼馴染みでも、少女マンガのように上手くはいかない ╮( ´-ω-`)╭




「むぎちゃん?早くいかないと皆を見失っちゃうよ?」


立ち止まってしまった私を見て笑実ちゃんが心配そうに言う。


「あっそうだね!ごめーん。」


先生についてぞろぞろと移動していた生徒たちの姿が随分前に見える。

このままじゃ見失っちゃう!


私は明るく言って、笑実ちゃんの手を取って走り出した。




何とか出席番号順に並んでいたクラスの皆の中に混じった。


体育館の中から生徒の声が聞こえてくる。


「新入生が入場しますので、拍手でお迎えしてください。」


吹奏楽部の人達の演奏が、聞こえてくる。


「わぁ…!」


遠くから聴いていても分かるくらい、キレイな演奏。


「紬?」


前にいる柊斗が振り向く。


「吹奏楽部の演奏、すごくない?感動するなぁ…!!」


「あぁ、そーゆーことか。確かに、そうだなぁ。」


「ふふ」


柊斗が言った後に、私の後ろの方から笑い声がした。

思わず振り返ると、私の後の女の子が笑っていた。

身長、高い…!いいなぁ。


「あっ、ごめんなさい。麦原さんって、面白いよね。それに、可愛い。」


そう言って私の後ろの子が柔らかく微笑む。


「え?面白いとはよく言われるけど、可愛いなんか全然言われないよ?」


「ふふふ。そっか。うんうん。」


その後ろの子は何かに納得したように頷いて


「あっ、私、八坂 麻葵(やさか まき)。よろしくね。」


自己紹介をしてくれた。