過去屋

 俺は黙って頷いた。


「この過去屋に来れる人は未練が残っている人だけなんです。だから、村田様には未練が残っているということです。」


 へぇ~……。


 てか、俺って未練とか残ってんだな。


 俺は言われて初めて気がついた。


「村田様の未練は、昔好きだった女性にあるのでしょう。ここへ来る前にその女性のことをずっと考えていらしていましたから。」


 かこさんは最後の言葉を強調して言っていた。
 

 ……何で、知ってるの?


 俺は図星だったから口がポカーンと開いてしまった。