「じゃあ、行ってきます!」 「ちょっと!結愛! 待ちなさい!」 そう言って私を止めるお母さん。 カチッカチッカチッ 「いってらっしゃい。結愛。」 火打石を鳴らし厄祓いをした後満面の笑みで送り出してくれる母。 「行ってきます!」 そう言うと、何100人もの男が頭を下げる。 『いってらっしゃい!お嬢!』 そう言って深々と頭を下げる大の大人がいる光景は異様だ。