「ん、使えば?」
そう言われて出されたのは、ブラシ。
「えっ!? やっぱりそんなに髪の毛ぐしゃぐしゃかな!?」
「うん、何してたわけ?」
美和ちゃんから借りたブラシで髪を整えながら、さっきのことを伝えると
「あ、そうなの。近藤と仲良いもんね」
そう言って、ふふっと笑っていた。
「もーう!笑い事じゃないんだからね!」
「はいはい、ごめんね」
その声とともに、次の授業の先生が入ってきて、私は席に座った。
「はーい、じゃあ始めるよー」
……これが終わったら
先輩のところ行っちゃおう
そんな事考えてたら、とっくに授業は終わり、HRが始まっていた。


