「すいません~」

教室を覗くと、窓際の席で眠そうにしてる梓先輩の姿があった。


「あ、…… 」

「梓~起きてる~?」

声を出した瞬間、私の声は可愛らしい声の持ち主にかき消された。



しばらくドアの前で立っていると、肩をポンッと叩かれた。



「あれ、高瀬じゃん。何してんの?」


ハッとして、前を見るとそこには女の子とバイバイしてる恭介先輩の姿がある。


「あ…っ、梓先輩に用があって、それで……」


チラッと教室を見ていう私を恭介先輩はじっと見ていた。そして、ドアの前から大声で梓先輩の名前を呼んだ。


「おーい、梓ー!呼んでるぞ」

「えっ、ちょっと……先輩!」


びっくりして先輩を止めようとすると、梓先輩は私の顔を確認して立ち上がった。