こうして、午前の部が終わるとみんな校舎の中に入っていく。私たちの学校は、見に来てくれた人たちとは一緒に食べれない。
だから、お弁当は教室で自由に食べられる。
休み時間は、1時間。
「ごめん!この子保健室連れて行くから
美和ちゃん、先食べてて!」
私は怪我した子を支えながら保健室まで連れて行き、その帰り道を急いだ。
早く食べなきゃ~! エネルギー回復させないと。
そう思って走ってると、水を飲んでる梓先輩を見つけて、駆け寄った。
「先輩、かっこよかったですよ」
話しかけると、口についた水を拭きながら私を見た。
「……すごい視線感じてやりにくかったけど」
「えへへっ、それだけ大好きってことですよ!」
私が微笑んで言うと先輩は無視して歩き出した。
「ま、午後も頑張って」
その言葉に、私はキョトンっとしてしまう。
先輩がそんなこと言うなんて……
ビックリして、立ち止まってから、もう1度頭の中でリピートされた。
嬉しくて、にやけてしまう。
そして歩く先輩の前に出てキッと顔を見る。


