高身長な彼は、わたしの身体を覆い被さるように抱きしめた。 わたしは背伸びして栄太くんの背中に手を回す。 ふんわり香る柔軟剤の匂い。 胸に顔を押し付けると、ぎゅっと力を込められた。 「せ…芹、好きだよ。」 後頭部に回された手が震えている。 今、名前呼んでくれた。 初めて、好き、って言ってくれた。 「もう一回言って?」 栄太くんの腕に収まったまま彼を見上げておねだりするとコツンとおでこがぶつかった。 「好き、大好き。芹しか見えてないから。」