ああ わたしは
真っ白なウサギを追いかけていましたか?

木の葉だけが舞い落ちて
隠語にまみれた世界の洞穴
どうにか わたしは
沈んでしまった みたい

猫が消えて、お茶が死んで
宴会と称した 彼の帽子から流れる
鮮血が塗り替えた夕方を
すっかり赤くなった薔薇にわたし
瞬く星を眺めていた

女王は 5mの高さ ヒールから
わたしを踏み潰した
城と同じ 長さの靴が
まるで要らない物の象徴みたい

ノンセンスは和訳できるのに
ナンセンスはできないのはなんでだろう

ノンセンス つまり 無意味な考えで
それが最期の思考になって
ウサギは脳裏で駆けた
つまらない わたしの人生を

この世界は
高いビルに 真っ平な田圃
清い歌声 卑猥な罵り
わたしがいたのは
ワンダーランド

ああ わたしは
真っ白なウサギを追いかけていましたか?