壊れたんだと思いたかった
壊したことを隠していた
機械じかけの
心臓を
性のオイルで満たしてしまえ
そうしたら
人間になれるんだろ?博士
本能の赴くまま 従順に
理性を無くしていった
身体はその金属を
柔らかな皮膚に変えて
僕には区別の証がついた
心臓はドクドク脈打って
生きていることの背徳感を加速させた
埋めるものを探して
歪にくっついた
部品の違う 愛 だよ
壊れたんだと思いたかった
壊したことを隠していた
心を、ロボットの朽ちた先にあるなら
それは 生きていたこと を
罪に押し込めた 空っぽの容器
博士、僕はどうやって
こいつを動かしていいかわかんないんだ