メーデー
花を摘んだ少女に刺さる
一筋の矢を光に変えて
羽を生やした木曜日

君は
歌をうたう
教室の隅で
机たちを、泳いで
電球に口づけをして
夜を拒んだ甘い声が
誰もいない箱庭で
僕の鼓膜をヂクリと揺らす

天使は言葉を知らなかった
真っ白なまま
世の中に溢れる風俗を
卑しい音楽を
涙を流して見ていたんだね

メーデー
いつか草原にビルが建って
昔の人がたくさんの星になって
汚い夜景を見下ろしたなら
君の歌が
消えてしまうんだろうなぁ