「んー!うま!!」
黒川くんがパスタをパクっと口に入れてから、キラキラした目でそういう。
「ねっ!」
私も自然と笑みが溢れる。
学校で冷血だと騒がれている黒川くんのこのギャップ。誰が見たってにやけちゃうよ。
「はい」
「へ?」
今度は黒川くんが、フォークに切ったハンバーグを刺して私に向けた。
「…な…に?」
「あーん」
「…いや、いいよっ。私は大丈夫っ!」
また心臓がドキンと鳴る。
全く…黒川くんってば。
「…え、なんで」
「なんでって…」
いくらなんでも、黒川くんの目の前で大口開けるなんて無理に決まってる。
「私はいいの。このパスタが食べたくて注文したから」
「ふーん。…そっか」
それから、私たちはたわいもない会話をしながら、食事を再開する。
またこうやって、彼の笑顔が見れてよかった。
仲直りできてよかった。
そして。
…私、本当に黒川くんの彼女になっちゃったんだよね。



