「…黒川くん…あの…ごめんね…本当に苦手で…あんなところで揺れちゃうから…」
「……うん」
あぁ。
落ち込んでる。
観覧車から無事生還できて、外を歩くけど、黒川くんはまだちょっといじけている。
「…次、どこ行こうか?お腹空いてるかな?それとも……きゃっ!」
黒川くんは、しゃべってる私をギュッと抱きしめた。
またこんな外で大胆と…。
今日彼にこうして抱きしめられたのは何回目だろう。
「…好き同士…だから…いいよね?姫野さんに関わっても」
「…えっ」
「あの後、姫野さんにああ言われて考えたんだ。友達で踏み込めないなら、もう無理矢理でも恋人になって踏み込もうって。キモいよね俺」
「ううん」
「…好きだよ、姫野さん」
「…うんっ」
この温もりが、ずっと私の居場所であればいい。黒川くんに抱きしめられてそう強く感じた。



