「…姫野さんから…俺にキスしてよ」 「…えっ?!無理だよ!無理無理…」 こんなたくさん人のいるところで…。 「じゃあ、楽しい思い出作らないっ」 黒川くんは子供みたいにプイッと顔を外に向けるとそう言った。 もう…黒川くんは、時々こんな風に子供みたいなことを言う時があるからな…。 「…じゃあ」 黒川くんは子犬みたいな顔をしてこちら見つめた。 「な、何?」 「…南夏って呼んで」 ────っ?! それもちょっと恥ずかしいけど…。 人前でキスするよりも全然ましか。