そして、あるとき、
私は思いきってこんな質問をしてみた。
「塩崎君は好きな人いるの?」
私のそんな質問に翔はすごく恥ずかしそうに答えた。
「いるよ」
一体、誰なんだろう?
すごく、知りたくなった。
「どんな子なの?」
「面白くて、話してて楽しい子」
私にはそう言われても私には想像がつかなかった。
翔が好きな人?
「それは誰なの?」
私が翔の顔を真っ直ぐ見つめて聞くと
翔はとっても照れくさそうな表情で
「吉村さん」
って言った。
最初聞き間違えたのかと思った。
でも、確かに翔は私の名前を口にした。
嘘?
それはあまりに嬉しすぎる答えただった。
私もすぐに言った。
「私もずっと、塩崎くんのことが好きだった。」
「えっ?本当に?」
翔はすごく驚いたような顔をした。
そして、さっきとは口調を変えて
真剣な顔で
「吉村さん、俺と付き合ったください」
はっきりとそう言った。
それは今まで生きてきたなかで最高に嬉しい一言だった。
私は満面の笑みを浮かべて
「はい、お願いします。」
って答えた。
そのあとすぐは恥ずかしくって
翔の顔を見るができなかった。

