病室の扉をノックすると 「はい、どうぞ。」 翔のお母さんの声がした。 「あら、美月ちゃん、来てくれたの」 翔のお母さんに挨拶をして 私は病室の中に入った。 どきどきしながら 翔のそばに行った。 翔は頭に包帯を巻かれて 穏やかな表情でベットの上に眠っていた。 翔、ごめんね。 私のせいで。早く目を覚ましてね。 私、早く翔に会いたい。 謝りたいことがあるから。 私は翔の優しい寝顔を見つめながら 心の中で翔に語りかけた。