30分くらい黙ったまま、隆介の背中にしがみついていた。 愛、伝わった? 心の中で語りかけていた。 『隆介だけだよ』って。 少し山道に入った所で、隆介はバイクを停めた。 「よし、ここから歩くぞ!」 私は、言われるがままに歩く。 隆介の後ろを。 「ほら!」 涙が出る。 手を差し伸べてくれた隆介。 ごめんね。 いじわるな隆介が優しい時は、自分を責めている時。 隆介、悪くないよ。 私が悪かったんだ。