シャツのボタンを外そうとした時だった。
プルルルルルル
携帯が鳴った。
嫌な予感がした。
昨日までは携帯が鳴っても、こんなにビクビクしなかったのに。
「電話なってっぞ!!早く出ろよ!」
ちょっと怒り気味の隆介が、テーブルに置いてある携帯を指差した。
「う、うん・・・」
私は、脱ぎかけのシャツをもう一度着て、携帯の画面を見た。
―坂出さん―
やばい。
今、出るわけには行かないよね。
「どうでもいい電話だから、出なくていい!!」
私はブチっと電話を切り、一刻も早く2人でお風呂に入ろうと思った。
メニュー