蓮は目をまんまるくして私を見つめた。

「私は此所にいるから。」

少し、抱きしめる力を強くしてみる。


「莉菜...ありがとう。」

蓮は耳元で呟き、私をそっと放した。
少し寂しく感じたのは、多分、熱のせい。

「病人なのにごめんな。おやすみ、莉菜。」

私をベッドに寝かせると、蓮はベッドの端に腰を掛けた。

「今日は寝ろ。」

少し嬉しそうな笑みを浮かべ、私の頭を撫でた。


さっきまで寝てたはずなのに、眠気が私を襲った。
ゆっくりと、瞼を閉じ、眠りについた。