こんなに泣きそうな声で謝罪する人を私は知らない。
...貴方は誰?

無口で、怖い人なんじゃないの?
ややこしくしないで...。


「もう、いなくなるのは嫌だ。」

一呼吸し、彼は小さく呟いた。

「いなくならないよ。私は此所にいるよ。」

ゆっくりと、彼の背中に腕を回す。
無責任な約束なのはわかってる。
彼を深く知らないし、こんなにあっさりと言うことじゃないかもしれない。

...でも、こんなに大きな体が震えてるんだもん。