「お粥ってどーやってつくんだよ。」

そもそも俺料理しないし。
ヒナにばっか任せてたな。

「あっれーまさかお粥も作れないの?」
声が聞こえた方をみると陸がにやにやと笑っていた。
莉菜の朝の診察が終わったのか。

「莉菜は...?」

「一日寝てればなおるよー。変なもの食べさせなければね。」
「うるせぇ。」
「ま、せいぜいがんばってー。俺仕事あるからいくわ。」
こいつ、さんざんからかっておいて手伝う気ないのかよ。


「あ、そういえば。」
陸はわざとらしい声をあげ、振り返った。
「あの子が倒れたとき焦ってたのって、昔のあれだったりする?」

「だったらなんだよ。」

「あのさー、そうやって優柔不断だと、いつか後悔するよー?」

「お前には関係な「あるよ。」」

俺の言葉を遮るようにして陸は呟いた。