翌日、蓮の部屋に行くと少女は昨日よりはよくなったようだった。

漆黒の長い髪にキメの細かい肌。
作り物みたい。

でも、話してみるとやっぱり昔のまま。
少しだけ若返った気分。

これ以上長居すると蓮に何か言われるかな。
もう少しだけ話してたいのに...。

俺はそっと立ち上がり、部屋をあとにした。


バタンッ。
ドアを閉めるおとがひどく悲しく聞こえた。

「もしも、蓮の全てを知ってそれでも恐怖心を抱くなら...俺が奪っても文句ないよね。」

今日はさっさと帰って、整理しよう。
色々ありすぎて疲れた。

...そういえば、体が弱いところも変わってなかった。
まだ残っててくれたんだよね。