「僕が最初に見つけたのに、どうしてあいつなんだ。どうして、どうして、どうして....」

お兄ちゃんは独り言のようなものをブツブツと言っている。

「お兄ちゃんっ!?」

私はお兄ちゃんの肩を揺すった。

お兄ちゃんの肩はゴツゴツしていたけど、細かった。
こんなに大きいのに、よく見ると、全体的に細い。

ここまでお兄ちゃんを苦しめたのは私なの....?

「あ、ごめんね。少し疲れたみたい。夕食は一緒に食べよう。」

作ったような笑顔を見せ、お兄ちゃんは部屋を出ていった。