「海にも僕が連れていくんだよね?」

この顔、蓮に似てる。
泣きそうで、悲しそうな顔。

思わず頷きそうになったけど、私は首を横に振った。

「なんで....?僕、莉菜のために頑張ったんだよ。」

「私、蓮と約束したの....。ずっと隣にいるって。お兄ちゃんとの約束は守れない...自分勝手でごめんなさい。」

私はお兄ちゃんの目から逃げるように下を向いた。


「.....そんなの、許さない。」

お兄ちゃんは低い声で呟いた。