「これは....もうダメですね。」

「親父...!?どういうことだよ。」

しかし、親父は俺の話を無視し、正臣の方へ向き直った。

「この子には違う家庭で育ててもらうしかないですね。」

は....?

「金はいくらでも出しましょう、その代わり、金輪際、莉菜にはここにいる者は関わらないこと。どうですか?」

なんだよ、それ....。
俺はもう会えないのか...?

「で、どうですか?」

「ふざけるなっ!!!」

答えたのは怒り狂った綾都だった。

「莉菜は僕の妹だ。誰にも渡さない。」

「綾都君か....。若いことはいいことだ。しかし、若さは過ちに気づくことができない。」