歪んだ愛の結末は。

「儂としても、お前を差し出すのは惜しい。」

ははは.....。
こういうことかよ....。

「俺は反対。莉菜は俺がいないと.....。」

そこまで言って、口をつぐんだ。
俺はこのような場でも私情をはさんではいけない。
そう、教えられたじゃないか。

「ふむ、それは本気か?飽きたりせんか?」

しかし、意外にも親父は話しにくいついてきた。
俺は頷いた。

「かわいい息子の初めてのわがままだしな...西園寺には儂が言っておく。」

「ありがとう....。」
少し照れくさかったけど、素直に嬉しかった。