歪んだ愛の結末は。

その後、莉菜を別邸に急いで返し、医者に見てもらった。

その夜、俺は親父に言われた。

「あの莉菜という子は壊れてしまったそうじゃないか。」

なんで知ってるんだよ。

「それで、あっちがお前との縁談を破棄したいそうだ。」

は....!?
なんでそうなるんだよ。
まさか、綾都が仕組んでたのはこれ...?
いや、俺と同じガキがこんなことまで考えるわけないか。

「西園寺家はこれからの企業拡大に役立つ。ここで破棄するのはどうかと思う。」

俺が親父もわかっているはずだ。
西園寺家は全国に数十のホテルを経営する大企業。
西園寺家は利用できる。

「それがな、縁談を破棄しても提携を、と言ってきたんだ。」

どういうことだ....。
それじゃあ西園寺には得がないじゃないか。