歪んだ愛の結末は。

「なにか、欲しい物やしたい事はありますか?」

気を使ってくれてるのかな。会ってまだ数分だけど、彼のひとあたりのよさに惨めな気持ちになってしまう。
私は小さく首を横に降った。

「そうですか...。それと、私の事は佐伯とお呼びください。」
なぜか、悲しげな表情を見せた佐伯さん。

「あの、佐伯さん、私は大丈夫なのでそんな顔しないでください。」
全然大丈夫な状況ではないけど、ここは笑っておくしかない。

「優しいんですね。」

にっこりと微笑む佐伯さん。

私は熱くなる顔を隠すように布団に顔を押し付けた。