「待って、蓮っ!蓮は!?」

私は叫んだ。蓮に声が届くように。

「あの男か.....。おい、連れてこい。」

すると、がたいのいい男が気絶している蓮を担いでやってきた。
蓮に傷はないけど、気を失ってるんだよね....?
早く起こさないと!

「れんっ!!」

手を伸ばしてみるも、綾都とかいう男に片方の腕を捕まれているせいで届かない。

「はなしてっ!」

「これだから嫌なんだよ。」
小さく男が呟いた。

「莉菜をつれてかえる。その男は放り捨てておけ。」

放り捨てる...?
なにいってるの、早く助けないと....。