何も知らない君

どこにでもある、『普通の』家庭は崩れだ。

母は、姉がいた頃は少しでも家にいたいと、残業をあまり、しなかった。

「珠洲音、この子は、あなたのお姉ちゃんよ?」

「わあっ!この子が、あたしの妹?」

「そうよ。名前は、珠洲音に決めたの。」

「可愛い名前ね。」

いつも、外から聞こえる姉の声。
それも、いつかは聞こえなくなった。

それも、そうなのだが。