re:START〜また、君と、

わからないよ・・・


拓巳は 私の肩を押した


「・・・拓巳が来る前


夢見てたの


中学の時の」


見たくなかったのに


思い出すだけでも


涙が出そうになる


拓巳は 私の涙を指ですくった


「・・・あの時 気付いて


やれなくてごめんな?」


「もう・・・いいよ


過去の事だから」


過去の事で片付けるなんて


どうかしてる


私・・・すごくずるいな


「本当は・・・すごく


怖かったの」


「・・・もういいよ」


ぎゅ


また抱き締められた


ドキン ドキン・・・


「思い出さなくていいから


今度こそ・・・


美玲を守るから」


「・・・」


わかっていたのに・・・


だけど 一瞬忘れていた


私は 拓巳の背中に


腕を回した