re:START〜また、君と、

すると 拓巳は


私に近付いた


「待たせてごめんな?」


「・・・ちょっと!


拓巳君 この子


ストーカーだよ?」


彼女は 声を少し大きくして


そう言った


「どっちが・・・


美玲は俺が呼んだんだよ


それでもまだ


こいつをストーカー呼ばわり


するのか?」


拓巳の声が 少し低くなっていた


「行こう? それとさ


次 美玲の事バカにしたら


女でも容赦なしだから」


「・・・」


グイ


私は拓巳に手を引かれて


そのまま歩き出した


しばらくすると


止まり出した


「あの・・・拓巳?」


ぎゅ


突然 拓巳に抱き締められた


「ごめん・・・


また怖い目に遭わせたな」


ドキン ドキン・・・


でも 助けてくれた


「・・・私なら大丈夫」


「でも 泣いてる・・・


あの時の事 思い出したんだろ?」


抱き締められる力が


少し強くなった


「・・・苦しい」


「ごめん」


そう言って 私から離れる


ビックリした


「でも 今度は守れた」


「え?」


「美玲の事・・・守れたから」


そう言って 拓巳は


私の頰に触れて


指で涙を拭った