もう・・・諦めなきゃ


でも どうしても


それが出来ない


「みーれい!」


「あ・・・詩織」


振り返ると 詩織が


少し落ち込んでいた


「何か・・・あったの?」


「最近 拓巳の様子


変なの・・・」


ドキン


拓巳の名前を聞くだけで


ドキドキする


「・・・変って?」


「ちょっと 不安になって来た


拓巳 カッコイイじゃん?


告白とかされてそう」


ドキン


それは・・・間違ってないと思う


中学の時だって


よく告白されてたし・・・


「それは 考え過ぎだよ?」


「なんで? 好きな人の事


知りたいじゃん・・・


美玲は 拓巳の何知ってるの?」


詩織は少し怒りながら


そう言って来た


たぶん 詩織は拓巳に


構ってもらえないから


だから こんな風に怒るんだ


「・・・ごめん


ちょっと言い過ぎた


頭 冷やして来る」


そう言って 詩織は


教室を出た