re:START〜また、君と、

どうしてこんなに


悲しいの?


「美玲さん?」


「・・・ごめん なんでもない


せっかく来たから


楽しもう?」


今は 笑っていなきゃ


だけど・・・いつまで


もつかな?


「美玲!」


詩織が拓巳の腕を引いて


こっちにやって来た


「もう! 全然来ないから


心配したよ?


そろそろお昼だけど


どうする?」


もう・・・そんな時間なんだ


気付かなかった


「・・・ごめん


私 ちょっとトイレ」


ここから 離れたかった


私は その場から離れて


早歩きをしていた


私・・・何やってるの?


ドキン ドキン・・・


胸に手を当てる


ふと ネックレスのトップが


指に当たった


拓巳がくれた・・・ネックレス


別れてからも 捨てられなかった


ふと 水槽のガラスに


自分の姿が映った