re:START〜また、君と、

「深い意味は・・・ないから」


なんだか言い訳を


しているみたい


「美玲!」


声のする方を見ると


詩織と祐介君が近付いて来た


すると 詩織はすぐに


拓巳に近付いて来た


ズキン


見なきゃ平気・・・


見なきゃ平気・・・


自分に何度もそう言い聞かせた


「・・・大丈夫ですか?」


祐介君が 心配そうな顔をして


私を見ていた


「あ・・・うん」


祐介君に 心配かけちゃいけない


「そういえば 水族館


行くらしいです」


「・・・そっか」


水族館か・・・昔よく行ったな


それに 初めて拓巳と


デートしたのも 水族館だった


「美玲ー! 早く早く!」


詩織は 手を振りながら


そう叫んでいた


「・・・行こう?


詩織にとって 今日は


拓巳との初めてのデートだから


うまくいくといいな」


私は そう言いながら


少し笑っていた