やだな・・・思い出したく


ないのに


「・・・大丈夫」


たまに 思い出すけど


私は 祐介君に向かって


笑っていた


「私なら 大丈夫だから


心配してくれてありがとう」


そう言って 祐介君の横を


通り過ぎた


本当は・・・大丈夫じゃない


別れようって言ったのは


拓巳の方だから


だけど・・・それは


私のためだって


わかってた


それなのに・・・なんで


こんな気持ちになるの?


もし 詩織が私と拓巳の事を


知ったら・・・


きっと 悲しむよね


ポケットに入っていた


スマホが震えた


出して見ると メールだった


【学校終わったら 会えないか? 拓巳】


ドキン


どうしよう なんて返信すれば


スマホを持つ手が少しだけ


震えていた